2023年に向けて
2020年3月、第4回研修旅行の方々を無事日本に送り、国境封鎖になる12時間前にやっとペルーを出国、なんとか日本にたどり着いてから早くも2年の月日が経過しました。
その間、大学での授業もオンラインになったり、学生の皆さんも教師も混乱の中で過ごしてきました。そして、この春からは対面で授業ができる大学が増え、以前の様子に少しずつ戻りつつあるようです。「ペルー文化交流研修旅行」のHPを整理するゆとりがやっとできてきました。
第4回参加者のアンケートと写真をまとめました。「前回までの記録」に収めましたので、どうぞご覧ください。アンケートを読み直し、参加者の方々がわずか1か月の経験からいろいろなことを感じ取って下さったことをあらためて嬉しく思いつつ、もっともっと多くの皆さんにその機会を提供できたらと思っています。
コロナ禍で何かできることはないかと考え、2022年1月からペルーで日本語を教えている先生のクラスのペルー人、メキシコ人の学生さんたち、日本の大学のクラスでスペイン語を勉強している学生さんたちが週1回zoomを使って、いろいろな話をしています。
自分達の地域の話、興味のあることなど数枚の写真を使って紹介をしたり、それに質問したり、話はどんどん広がりあっという間に時間が過ぎます。なかなかスペイン語や日本語で表現できないこともあるのですが、先生たちの力を借りて会話を楽しんでいます。そして、いつか現地で会おう、と話しています。
コロナウィルス感染の状況は先の見えないところがあります。まだまだ決定とはいきませんが、できれば2023年に向けて少しずつ準備をしたいと考えています。(浦眞佐子)


第4回ペルー文化交流研修旅行無事帰国!
新型コロナウィルス感染拡大が心配され始めた頃、第4回の参加者10名は2月14日に日本を出国、3月14日までの1か月間の研修を終え、ペルー国境封鎖の48時間前に出国、無事帰国しました。2月初め研修地アレキパに水害があり、その後研修後半には感染拡大による行動制限も始まり、なかなか予定通りにいかない研修でしたが、現地ペルーの皆さんの暖かい協力を得て研修スケジュールを変更し、それぞれが有意義で貴重な体験を持って帰国することができました。
治安が悪く危険ではないか、高山病は大丈夫か、食事は食べられるか等々、出発前は不安が多かったのですが、実際に目にする景観は素晴らしく、心配は杞憂に終わり、前半の国内旅行中は感動の毎日でした。ペルー人の生活は経済的にも安定しつつあり、観光立国を実現している様子を見ることができました。
後半のアレキパでの研修では、ホームステイする家族がそれぞれの学生を家族同様に暖かく迎え入れてくれ、なかなか通じてくれないスペイン語に苦労しながらも、家族とは心を通じ合わせていくことができました。研修予定の学校は水害の影響で授業の始まりが遅れ、その間はペルー人の先生とのスペイン語コミュニケーションクラスが開かれ、予習復習には家族も手伝ってくれました。学校で折り紙や習字を教える活動だけでなく、市役所では一般の方々向けのイベントを開催、その場に来ていた先生から、自分の学校でぜひ教えてほしい、と公立学校で先生方に教える経験もしました。予定通りに進むのが当たり前の日本の社会、予定通りにいかなくても臨機応変に違った結果が生まれるペルー社会、それぞれの国民性による価値観の違いを見た思いでした。
このような経験を得たことが、自身の視野を広げ、少しばかりたくましくなった自分を学生たちは発見しています。今後、この研修旅行での経験が、どこかで役に立つことを期待しています。
第4回ペルー文化交流研修旅行開催決定!
スペイン語を学習している皆さん、次回も研修旅行を開催することが決定しました。期間は2020年2月14日~3月14日です。スペイン語を学習していて、スペインや中南米により興味を持つことができた方の参加を募集します。
現在、情報があふれる時代においても、遠い中南米の国々の情報が正しく入ってきているでしょうか?治安が悪く危ない国ばかりでしょうか?人々はそんな中でどのような生活をしているのでしょうか?経済的にも安定しつつあり、観光立国を目指しているペルーでの研修を通し、さまざまな人々との交流を通し自分の目で確かめ、一方で自分の国について外からどのように見えているかを考え、見識を深めてください。
外国語に関しては知識を持つだけでなく積極的に使うことが大切です。クラスで学ぶスペイン語だけではなく、現地で直接その国の人と関わり、その国の文化や人々の考え方に触れ、意見交換しながら関わり合うという経験を通して語学力、コミュニケーション力をつけ国際社会に出ていく準備を、ぜひ皆さんに経験してほしいと考えています。
この研修旅行は、日本の大学で長年教授経験のあるギエルモ吉川先生の主催で、ペルーという国を通して国際社会に出るための一歩を皆さんに提供したいとの思いで、3年前から実施しています。第1~3回でいろいろな大学から1~3年生合計30人が参加し、1ヶ月間貴重な体験をしてきました。
研修前半は、ペルーの歴史学者の先生と、多くの歴史的建造物やマチュピチュやナスカ、チチカカ湖と観光地も見て歩き、そこで人々がどのような生活をしているのか、どんな歴史や自然があるのか、実際に訪問して確かめましょう。高山病に多少苦しむことも、夜行バスで眠れない夜もあるでしょう。後半は、すこし慣れたスペイン語を積極的に使うため、ホームステイをしてペルー人家族とともに生活し、小中高一貫校での授業に参加しながら、子供たちやその親御さんたちに日本の文化を伝える活動を自分たちで計画し実施します。今までの研修で、子どもたちに習字、折り紙、そろばん、踊り、野球などを教えたり、日本の地震対策やごみ問題等を親御さんたちに紹介したりする活動をしてきました。先輩たちは未熟なスペイン語でどのように相手に分かってもらえるのか日々経験を重ね、互いに心が通じ会うことを実感してきました。
語学学校での授業のような受身の研修ではありませんし、旅行会社を通したツアー旅行ではありません。全て皆さんが自分たちで作り上げる研修旅行です。しかし、事前にはスペイン語の練習、活動の計画作成のため4回ほどの事前研修を行い、ペルー到着以降はギエルモ先生はじめアドバイスや通訳等の手助けをしてくれる方々がずっと皆さんを見守り、安全で有意義な研修となるよう支えています。
研修旅行の目的や意義を理解して、自らの行動に責任を持ち率先して行動したいと考えている学生の方を募集します。
2019年7月 浦 眞佐子
研修地 | ペルー |
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実施期間 | 2020年2月14日(金)~3月14日(土) |
募集人数 | 12名 |
参加費用 | 約380,000円 (過去3回の実績) |
主催者 | 吉川 ギエルモ |
